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■ 3日め 体験記 セドナ → グランドキャニオン(381km) 今日も5時にはすっきりと目が覚めました。日本でもこれくらい気持ちよく目覚めればいいのにと思うのですが、まだ時差ぼけのため、体内時計が狂っているのでしょうか。 今日はまずエアポートメサに朝日を見に行く予定でしたので、あわただしい準備の後、5時半には出発です。ここは駐車場が狭く、もしここがいっぱいなら先の空港駐車場に車を停めて、20分くらい歩かないといけないという情報をあらかじめ知ってたので余裕を持って着いたつもりですが、それでもすでに駐車場はいっぱいで、巨体を何とか空いたスペースぎりぎりにねじ込むように駐車させることができました。ここからなら展望所までは歩いて5分くらいです。 結構急な岩山をよじ登り、頂上に着くと、すでに10数人くらいの人がいたでしょうか、しかもほとんどは日本人のようでした。どのガイドブックを見ても、朝日を見に来るのは多くは日本人で、アメリカ人はほとんどいないということでしたが、まさにその通りです。耳に飛び込んでくる会話はほとんど日本語で、目に入る風景以外は日本にいる感覚です。 昨日の夕方は人と車であふれてたので、アメリカ人の活動が始まらない朝早くなら、ゆっくり観光できそうだというもくろみは、どうも甘かったようです。街は朝早くから日本人であふれてました。そういえば昨日のUptown Sedonaでも結構日本人を見かけました。Sedonaは隠れた名所というよりは、すでにメジャーな観光地になってしまっているのですね。それを改めて実感しました。 少しずつ空が明るくなってきますが、東側には大きな岩山がそびえており、なかなか太陽が顔を出しません。6時半を過ぎて、ようやく西の方に見える岩山の頂上から陽の光が当たってきて、徐々にこちらの方に広がってきます。でも、薄雲が広がっており、ようやく目にした御来光も雲の隙間から現れたという感じで、期待してたほどのものではありませんでした。 それでもSedona有数のパワースポットの地、心が洗われる気持ちでした。帰りは、loop trailをぐるっと回りながら(それでも10分くらい)、駐車場まで戻ってきました。
次の目的地はHoly Cross教会。ここからはCathedral Rockの眺めなどがいいようです。AZ 89-AからThe Yを右折し再びAZ-179へ。Chapel Rdを左折(この辺りになると、交差点は殆どラウンドアバウト方式です。 オーストラリアで運転したことがあったので大丈夫でしたが、初めての人は戸惑うかもしれません。特にThe Yは交通量が多く、いつどのように交差点に入ればいいのかわかりにくいかもしれません。(今回の旅ではこの辺りだけでしたが) 坂をあがっていくと、入り口はすぐにわかりました。問題はやはり駐車場です。RV車はこれから先立ち入り禁止と書いてあり、路上駐車のような形になってしまいます。ここから先、Uターンする場所がないのではと思い、一生懸命車体を切り返し、車を出すときに出やすいように反対向きにし、ようやく車を停めて歩いて坂道を上ることにしました。 しかもその駐車場はトイレのためのスペースのようで10分だけと書いてあります。まだ7時過ぎだし、今ならいいかということで歩き出しました。途中のヘアピンカーブを曲がりきると、何故かその先にRV車も余裕で止められる広い駐車スペースがありましたので、私だけ車まで戻り、そのまま前進、Chapel Rdに入るラウンドアバウトを360度ターンし、この駐車場まで戻ってきました。確かに一度にたくさん停めることは不可能ですが、今の時間ならしばらくは大丈夫そうです。 今日は日曜日で、朝から礼拝があるのでしょうが、教会はまだ閉まってました。ですが、周りには観光客がちらほら集まってきており、ここも朝早くからにぎわってます。 ここからの景色も素晴らしく、東側背後は高く切り立った岸壁がそびえてますが、反対側はずっと景色が開けており、西にCathedral Rock、南の方にはBell Rockが見えます。所々に豪邸があり、有名人の別荘でもあるのでしょう、ここは観光地と言うよりは、高級住宅地、高級別荘地という印象です。 多少雲が多いですが、時折日も差し、穏やかな朝です。こちらに来て初めてリスを見ました(Grand canyonに行くといくらでも見れましたが)。
しばらくぼーっと景色を眺めてましたが、おなかがすいてきたのでそろそろ朝食にしようということになりました。 本当はこの後、Red Rock Crossing(Sedonaの紹介写真の殆どはここで撮られてるようです)まで行きたかったのですが、Sedonaに来てから結構駐車場のことで頭を悩ますことがあり、8時を過ぎ、駐車場がいっぱいで往生することがいやになり、思い切ってここはパスすることにしました。 天気も今ひとつはっきりしなかったし、なるべく早くSedonaを脱出し、Meteor Crater経由で、Grand Canyonを目指すことにしました。これから先もずっとそうでしたが、目的とするところにRV車が楽に停められるような大きな駐車場があるのかどうかは常に気になりましたね。 帰りは、昨日来た険しい山道AZ-89Aを北上するのではなく、このままAZ-179を南下しI-17経由で、Flagstaffを目指すことにしました。朝食は、Bell Rockのよく見えるview pointの駐車場に車を停めて、ホットケーキを焼いて食べました。ここは他に誰もいず、駐車場も贅沢に停めさせてもらいました。 ここまでAZ-179を南下してくると、この道を再び北上してFlagstaffまで戻るより、さらに南下してI-17経由でFlagstaffを目指す方が走りやすそうです。 高級住宅の建ち並ぶOak Creek Canyonを過ぎ、ハイウェイに乗りました。Flagstaffに向かって道はひたすら上りますが、カーブが少なく道も広いので、昨日より断然走りやすいです。所々で急な上り坂のためスピードのでない大型トラックが、ハザード出しながらゆっくりと登っていきます。 キャンピングカーもなかなかスピードが出ず、次々に普通車に追い抜いて行かれました。途中の景色はAZ-89Aの方がきれいですが、 楽にFlagstaffまで到着することができました。Flagstaffからは、再びI-40 Eastに乗り、Meteor Craterを目指します。 I-40は、Flagstaffからは緩やかに下りながら、ただひたすら草原の中を東へ進みます。どこのフリーウェイもそうでしたが、アメリカの高速道路は日本ほど手入れが行き届いてはいません。バーストしたトラックのタイヤ片があちこちに散乱してるし、路面状況に加え、中途半端な補修箇所も多く、騒音も結構なものです。 今回の車で時速65マイルも出すと、車幅が広いし、助手席の人との会話も聞き取りにくいほどでした。ただで走らせてもらってるから文句は言えないですけど、日本の高速道路も無料になると、こんな風になっていくのでしょうか。
Exit 233(Meteor Craterの標識あり)を出て南に走ると、クレターの外観が遠目に見えてきて、約10分で到着。時刻は11時半、Sedonaからは約1時間40分の道のりでした。 ここには広大な駐車場があり、一安心、所々薄雲がありますが、まずまずの天気です。大人一人15ドル、子供(6歳以上)8ドルと、決して安くはない入場料を払い建物の中に入ります。 展望台のある外に出ると、そこは広大なアリゾナの大地が広がっており、ぽっかりと口を開けたクレーターが目の前に横たわっています。ただそれだけの景色なのですが、周りの景色も雄大で、遙か遠くにあるはずのSan Francisco Peakがすぐ近くに見えます。人が全くいないこんな大平原の真ん中によく落下したもんだと感心するとともに、ちょっと遠回りしましたが、やっぱり来て良かったと思いました。 予定では、この景色だけ見てすぐにここを後にするつもりでしたが、長男が併設してある博物館を見たいというので、中を見物することになりました。 英語は面倒くさいのでまじめに読まなかったのですが、ビジュアル系はそれなりにインパクトがありました。ここには、そのほかにお土産屋や、軽食の摂れるレストランもありましたが、それらはパス、これから今日本来の目的地である、Grand Canyonに向かうことにしました。なんだかんだ言って、一時間半以上も長居してしまいました。
まずは、I-40を西へ戻ります。上空はよく晴れてますが、車を走らせる前方に一塊の雨雲があり、そこから滝のような雨と、時折稲妻が落ちてきています。大草原の真ん中にそこだけ別世界のような感じです。 雨雲はみるみる手に届きそうな距離まで近づいてきました。雨柱が壁のように向こう側の景色を遮っており、その隙間を縫うように稲光が地面をたたいています。が、反対側を見るとやはり陽が照っており、のどかな草原風景そのままです。 結局ほとんど雨に降られることなくすぐ横を通過しましたが、何とも不思議な体験でした。 Flagstaffを通り過ぎ、WilliamsからはAZ-64を右折し、北へ向かいます。ここから先は景色が今までとがらりと変わり、森の中を走ります。本当は途中でテイクアウトでもして昼食をと思ってたのですが、途中で子供達が寝てしまい、結局Grand Canyonのすぐ近くまで一気に走りきりました。 Grand Canyonに近づくにつれ、雲はほとんど無くなり素晴らしい夕陽が期待できそうです。日曜日だったのでちょっと心配したんですが、Grand Canyonのゲートも渋滞することなくすんなり通過、ここでは記念にと、全国立公園で使用可能なAnnual Passを購入しました。料金所に近づく際、ドアミラーが思ったより外に出張てるため、窓口に近づきすぎるとぶつかりそうになりました。これはこれからもずっと注意が必要でした。 国立公園の中に入ると、まずMather Pointがあるのですが、この周りは路上駐車が多く、もちろんRV車は駐車禁止なのですが、とても縦列駐車する気にはならず、そのまま通過、今日の最終目的地であるTrailer Villageまで向かうことにしました。 公園内は制限速度も遅く、看板が親切なので、迷うことなくオフィスに到着することができました。キャンプ場はとても広大なのですが、周りを見渡すと空いているところはなく、満車のようです。 各サイトも比較的広く、ゆったりとしてます。フックアップ作業終了後、15時半になりましたので、遅くなりましたがまずは腹ごしらえです。 これからリムトレイルをして夕陽を見に行くことにしてましたので、簡単に日本から持ってきたソーメンをゆでて食べました。本当に質素なものです。
ここから歩いてMather Pointまで行こうと思ってましたが、オフィスの受付で訪ねたところ「トレイルがない」と言われたので、シャトルバスに乗り、まずは一番近くにあるYavapai Pointに行くことにしました。 ここで初めてGrand Canyonを目にすることになるのですが、さすがにスケールの大きさに圧倒されてしまいました。いくつものガイドブックを読み、写真も目にし、予備知識は十分に頭に入ってたのですが、やはり本物の持つ迫力にはかないません。 眼下にPlateau Pointが見え、ずっと先にはファントムランチとその先に続くNorth Kaibab Trailがはっきりと見えます。予備知識があるからこそそれを実際に自分の目で確認できる喜びもあると思います。ここのビジターセンターは雷を見るのに絶好の場所らしいですが、やっぱり晴れた景色の方がいいですね。
本当はここからリムトレイルを歩きながらロッジの方に向かいたかったのですが、時間がおしているということもあり、再びシャトルバスに乗り、ハーミッツレスト行きバスの乗り換え地点まで行きました。 ここからウエストリムをHopi Pointまで歩いて、そこで夕陽を見る予定にしてました。17時から歩き出せば、18時半頃の日の入りにはゆっくり間に合う計算です。外の日差しはまだ強いですが、風はさわやかで、空気も乾いているせいか、蒸し暑さは感じません。太陽を目の前に見ながら、西に向かって歩き出します。
少し高いところから眺めると、南から続いていた豊かな森が突然Grand Canyonにより中断され深い渓谷に変わる様子がよくわかります。コロラド川がなければ、この一帯はなんの変哲もない豊かな森林地帯であり続けたでしょうが・・・。逆によくもここまで深く大地を削り取ったものだと思います。 このトレイルではよくリスを見かけました。初めのうちはその都度写真を撮ってましたが、そのうちに珍しくもなくなり、また出たという感じでした。子供達はいつまでもはしゃいでましたが。マリコパポイント、パウエルポイントを経て、歩き出してゆっくり1時間半ほどで、ホピポイントの手前まで到着しました。 前方に見えるホピポイントの展望台はものすごい人だかりで夕陽を見るために集まった人達であふれかえってます。展望台まで行くことはやめにして、そのすぐ手前のところに視界の開けた広い場所がありましたので、そこで休憩することにしました。 ここは殆ど人がいず、聞こえるのは風の音だけでとても静かです。景色も東に向かって開けてるので、直接夕陽を見ることはできませんが、刻々と変わりゆく渓谷の景色を見るのにはむしろ最適です。というか、夕陽の方向を見ても思いっきり逆光なので、反対方向を見てる方がきれいだと思うのですが・・・。 わざわざ多くの人で混雑している展望所まで行く意味はありません。おかげで静かな夕景をゆっくりと楽しむことができました。途中走って1分の展望所まで行き、人混みをかき分けて日の入りの瞬間だけは見ましたが・・・。沈みゆく太陽のすぐ上に、糸のように細い三日月が見えました。
帰りはホピポイントまで歩きそこからシャトルバスの乗ることになるのですが、すでにバス停は長蛇の列です。それでも次々にバスがやってきて人を乗せてくれるので、そう長く待つことはありませんでした。 といっても、途中でビッレジの巡回バスに乗り換え、車に戻ってきたのはすでに20時近かったと思います。Trailer Village前でバスを降りる時に、同乗してた日本人がこんなところで降りるのかとびっくりしてました。 シャワーを浴びに行きたかったのですが、ここのRV Parkはシャワールームまでが遠く、真っ暗な道を歩くか、シャトルバスを利用しなければならなかったため、初めて車の中のシャワーを使うことにしました。 洗濯は今日はお休みです。お湯が沸くまでの約30分、夕食の準備をしたり、部屋の掃除をしたりして過ごしました。ちなみに車の中は運転スペース以外土足禁止にしてました。アメリカの人から見ると,靴を脱いで車に入っていく光景は滑稽に見えるかもしれませんが、日本人はやっぱり屋内では裸足でないと落ち着きません。 今回の旅先ではどこも砂のきめが細かく、すぐに床がざらざらになるので、外から帰ってきたら床掃除は子供達の仕事にしてました。使えるお湯の量が限られてるため、子供達4人をシャワールームに押し込み、いっぺんに終わらせます。今日の夕食のメインはサーモンを焼きました。21時頃のちょっと遅い夕食です。 ここは標高が2000m以上あり、外は結構冷えています。ジェネレーターがこの日初めて働かなかったのですが、これも標高が高いためと思っていました。今日も夜は24時頃に就寝しましたが、夜中寒くて目が覚めてしまいましたので、暖房を入れて休みました。
★ グランドキャニオン Trailer Village RVパーク (グランドキャニオンの中にある唯一のRVパークです。) http://www.grandcanyonlodges.com/lodging-705.html
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